靴下

やぁ！

乾いた靴下を手に持って「ね〜ぇ？この靴下、乾いてる？」って訊いた（きいた）時のこと考えてみようよ。

「？」の時、どうしてボクは、あんなに不安げにオロオロしてしまうのだろう？

その前に、
「オレ、晩めし、食ったよね？」とか、
「オレ、歯みがきしたっけ？」とか、
「オレ、おしっこしたよね？」とかって、
ま〜、酔っぱらいにはよくある質問も、あったよね。
だが、よっぱらいの質問にまじめに答える人はいない。
ただ、例外もある。
「おれ、腹へってんだっけ？」とか、
「おれ、暑いんだっけ？」とか、
「おれ、なんで泣いてんだろ？」とかって、
ま〜、わけの分かんない質問群だ。
かまわん！そんな時は迷わず台所（だいどこ）で洗い物を始めなさい。

さて、これらの俗悪な質問と「靴下」を比較してみようよ。
その時、ボクは子鹿のバンビみたいに不安げではなかったか？
あきらかに乾いている靴下を手に、なぜ、ボクは、妻に、すがったのだろう？
確信がもてなかった。確証がほしかった。
妻が「うん。」とうなずいてくれた時、
（そう。じゃ、ボク、履（は）いてってイイんだね？）って、ようやく、次の行動に移ることができたのだった。

「じゃ、行ってきます！」